フレッチャー最初からニーマンに目をかけ、罵倒も他の人もすべて、本物を引き出すための道具。すべては音楽のため相手の弱点つくために家族の件を、ほんのわずかな隙になくなった楽譜もすべて叱咤する鞭にする。ぶつかり合ったり擦れ合ったり、馴れ合いでは磨かれないという心情がフレッチャーにはあるのだろう。指導というにはあまりもハードで暴力もいとわない、全ては本物のミュージシャンを産むためフレッチャーが自分も楽員もすべて道ずれにしてでもニーマン恥をかかせようとするのは、あまりにも醜くかったが。ドラムをどう言われようとやめず叩いたニーマンのパフォーマンスに、恨みなど捨て置いて魅入られてくフレッチャーは自身の夢である、伝説的プレイヤーを産むという願いが叶えられた瞬間なのかもしれない。

この作品は正直、賛否両論あると思う。教師のやり方は全く賛同できないが、やろうとしていることには賛同できる。問題はやり方。スパルタというやり方は、才能の目を紡ぐ可能性が大いにある。逆境をはねのける力というのは大きな力を得られるがそれに反して、リスクが大きすぎる。むしろ、才能がある人間を壊してしまう可能性の方がある。特に気になったのが、フレッチャーが自殺した生徒の死因を事故死と噓をついた所が気になった。おそらくだけど、フレッチャーも自分のやり方は良くない事がわかっていて、罪悪感があるから隠したのではないのかなと思った。もし、そうならこの教師は悪いと思ってやってることになるのでかなりの畜生野郎。最後の演奏でわざと恥をかかせようと新曲を始めたところも、この教師マジでやべぇなって思ったｗだけど、この恥をかかせるというのも、その前のバーでフレッチャーとニーマンが話していた「チャーリパーカーの成功した理由」と似たような状況にあるので、わざと計画したんだとしたなら、この教師かなりやり手だなと思った。でも、バーで出会ったのもたまたまだし、最後の演奏会でニーマンを嵌めたのも、その演奏会の行動を見る限り、私情で行っている。そのほかもそんなに言う必要ある？っていうシーンが多い。つまり、この教師はすべて計画してやっているのではなくて、私情で嫌がらせしていることがニーマンの才能のおかげでなんとかなって「素晴らしいスパルタ教育万歳！！」ってなってるだけなのかなって思った。まあ、といった感じで、この教師はやべぇやつなのか、名教師なのかっていう二択でぶんぶん振り回されて、情緒不安定になる作品でした。ただ、間違いなく作品としては度肝を抜かれたので、見てよかったなと思いました。最後の演奏は本当に素晴らしく感動しました！ニーマンかっこよすぎ！ただ、ニコルとヨリ戻してほしい泣

劇場で観たらきっとしばらく動けなくなっていたと思う‼️映画ってこれだよなー✨

ドラマーが指揮者(リーダー)のバンドといえば、いろいろあるが、バディ・リッチ（劇中で主人公がポスターを貼っていたり研究したりしている）が有名。そう、だからこそ自分がバンドを引っ張る。誰に何と言われようとも。その気概がアートの世界を生き抜いていく上では必要不可欠だと言いたいのだと個人的には消化しました。　確かに他の人もコメントしていますが、指導者の参考になるものではないのは間違いないです。指導の仕方云々の参考にしようとすれば、最近の指導方法が良くて、昭和の行き過ぎた熱血指導はやっぱり良くないんだなともいえなくはない。しかし、その視点よりも、パフォーマーが必ずしも学校で最高の指導を受けたからといって、最高のパフォーマーになれるわけではないということも伝えているのでは？だから指導者の参考になるものではないと。　結局、何があろうと、何と言われようとも、Keep playingなんだと。著名なプロドラマーに秘訣を聞いたら、口を揃えて皆さん、そう言っていました。

今のご時世、コンプラとは？と思える程の鬼教官ぷりを見せるフレッチャー。罵倒に暴力、主人公血だらけなのに何も言わずに演奏させる。教師としても人間としても最低。彼は最高の演奏者を作り出したいというエゴの塊だった。主人公も主人公で、車に追突されて横転した車から血だらけで這いずりだすシーンとか、まんま島本和彦作品かと思わんばかりのめちゃくちゃさ。最後にはフレッチャーが主人公の譜面だけ差し替えて恥をかかせようと画策するも、上出来の演奏に目の色を変え演奏させ続ける。二人の目的が合致した瞬間だった。あまりにも素直にいい音楽を表現したいという意識だけが残るラストだった。そもそも、主人公もパワハラ受けてた元教師の名前を見つけて接近してる時点で、嫌っていたというより求めていたのかもしれない。自分の中にある"甘え"に対して見つめ直せる作品。

昨今、映画BLUE GIANTが話題となっています。私も映画を観て感動しました。以前のPrimeでこのセッションを見逃したため、この機会にと鑑賞した次第です。ストーリーは派手さも無く、音楽学校での練習が淡々と進んでいきます。主人公と教師のスパルタ紛いのやり取りが続き、あるコンサート会場に行く途中で主人公は自動車事故を起こします。怪我を押して血まみれで演奏しますが、演奏を続けることは叶いませんでした。学校を退学になって、後日辞職した教師のバンドと演奏することに。他の方のレビューにあるようにラストの演奏は圧巻です。凡人には計り知れないことですが、天才を生み出すためには考え抜かれたスパルタもありなんだと納得してしまう作品です。

まだ３話しか視聴していませんが、時間的にちょうど良いです。最近２時間３時間が集中出来ない。２倍速(⁠*⁠﹏⁠*⁠;⁠)！！て事にはしませんが、途中で挫折。　このくらいのショートムービーがたまには良いですね。ストーリーも普通に良い。　ただ、ＮＹタイムスの投稿エピソードが元になっているので、そっちも見てみないと分かりません。

海外の作品はまだ全部見ていませんが、この東京バージョンはすごく好きです。コロナ禍で、丸三年東京に行っておらず、ふと見たんですが、自宅で観光もできていい気分転換になりました。まず、オープニングのAwesome City Clubが歌う「Setting Sail ～ モダンラブ・東京 ～」これが、いい。これも海外版の曲を日本語にしてあるのを後に知りましたが、atagiさんがメインボーカルでとてもいい。エピソード1と6を担当した平栁敦子さんの映画「オー・ルーシー！」が好きなのと私自身が遠距離恋愛で今の主人と結婚したため、6のエピソードが個人的に一番好きかもしれません。マモル役の池松さんは、日本人らしさもあり、いきなり会いに行く大胆さもあり、こういう役の池松さんが好きです。2はキャストも撮影も贅沢ですね。日本橋行く度に船乗ってみたかったから、今度ぜひ東京に行けるようになったら、乗りたいです。3もキャスト豪華ですね。原宿とちょっと年を取った男女っていうのがいい。蘭さん、とってもかわいくて、もっと年を取ったらあんな女性になりたいなと思いました。4の成田さんと夏帆いいですね。成田さんに苦手意識を感じる私ですが、この役はいい。たぶん、6の池松さん同様、普段クセのある役が多い若手俳優が、普通の青年を演じるからいいんでしょうね。5は、最初これだけ特別な作品だと思いました。監督の黒沢清さんということで納得。ラストで？？？となる方が多いと思います。私も、？？？となりました。黒沢ワールドを、自分の解釈で楽しんで見ています。実は7を見ていません。アニメだからって見ない自分がいました。このレビューを書いていて、この作品が好きな自分を否定できなくなりました。これから7を見ます。知らない間に東京の良さを知るも良し、男女について考えるのも良し。愛について考えるのも良し。日本のオムニバスの名作、ここにあり。